2023-07-30
アジラには多彩な個性を持つ個性豊かなスタッフが集まっています。各領域でプロフェッショナルとして活躍するスタッフの「生の声」を通じ、アジラの仕事や働き方をご紹介します。
今回は、アジラのR&D拠点であるベトナムに新卒入社し、プロダクトマネージャー(PM)として活躍する若手社員・稲岡駿(いなおか・しゅん)をインタビュー。後半の記事では現在の仕事内容やベトナムでの海外就職、今後のキャリアについてお届けします。
PROFILE・稲岡 駿(Shun Inaoka)
大阪府出身。名古屋大学工学部、名古屋大学大学院環境学研究科を修了。2021年4月にアジラに新卒入社し、ベトナム拠点のプロダクト開発チームに配属。AIのアルゴリズム開発やR&Dチームのマネジメントを担当。現在はPMとしてAI警備システム「AI Security asilla」のマネジメントに従事。
※経歴、役職名、インタビュー記事の内容は取材当時のものです。
入社から3ヶ月ほどはアシスタントマネージャーとしてプロジェクトマネージャー・一条のサポートを中心に、開発雑務からバックオフィス業務まで当時の自分にできることは何でもやりました。
仕事に慣れ始めた4ヶ月目以降からは、徐々にプロジェクトマネージャー(以下「PM」)としてチームのマネジメントを任せてもらえるようになりました。
PMとしての最初の仕事は、データチーム(メンバー4名)の取りまとめでした。このチームはベトナム人、スリランカ、ガーナ、日本人の僕を含む多国籍チームでした。初のPMとしての仕事に加え、多国籍なメンバーのマネジメントに苦労しつつも、データ収集、アノテーション(※)、データのクリーニングとAIに学習させるデータを作成するためのプロセスを一通り経験しました。
この業務を通じて、データだけではなくAIへの理解も深まり、徐々にAIアルゴリズムを担うチーム(メンバー10名)のマネジメントを担当させて頂けるようになりました。技術を把握していないとエンジニアと対等に話せないので、マネジメントはもちろん、技術のキャッチアップにも必死に努めました。
そして現在では、プロダクト開発チーム全体のPMとしてプロダクト開発に携わっています。アルゴリズムの開発だけではなく、R&Dチームからのインサイトをどのようにプロダクトに活かすかを検討したり、企画やセールスと連携しながらプロダクト開発を進めています。
こうして振り返ると、かなりの速度で任せていただける業務範囲も広がり、日々プレッシャーは感じつつもスピーディに成長できている環境だと感じますね。
※アノテーション(annotation):「注釈」を表す言葉でデータにタグやメタデータを付ける作業のことを指します。
苦労は‥毎日してますね(笑)正直、何回も辞めたいと思ったほど、辛さを感じた事もあります。「今日が最後の一日だ」と思い込むことで、これまでいくつもの試練を乗り越えて来ました。
中でも一番苦労した時期は、半年ほど前になります。当時、プロダクトの導入が一気に進む中、各クライアントが求める水準に品質を向上させなければと、多くのプレッシャーを抱えながら必死に働いていました。また、個人的な理由で日本からリモートワークして、一人で抱え込みやすい状況にあったこともあり、「ベトナムに戻ったらやめると伝えよう」というところまで思い詰めていました。
しかし、いざベトナムに戻り問題解決に向かって真剣に取り組むチームメンバーを目の当たりにすると、「ここには信頼できるメンバーがいるんだ」と改めて実感し、彼らと一緒に続けようと思い直しました。
日本人と比べ、ベトナム人はいい意味で物事を気楽に捉え、潔く判断する人が多くいるように感じます。
そうしたメンバーの存在に、辛い時は本当に救われていますし、いい意味で気負い過ぎずに仕事に向き合う心構えを彼らから学ばせてもらっています。
振り返ると、この出来事を通じてPMとしてだけでなく人として大きく成長できたと思います。今では、本当にメンタルが強くなったと感じますし、逆境こそ力を発揮できる!とすら思えるようになりました。
クライアント含め、営業などフロントで奮闘するメンバーが価値を見出してくれた時です。
職種柄、社外とコミュニケーションを取る機会が少ないこともあり、フロントメンバーからの良い報告を聞くと「自分たちが手がけたプロダクトが価値を発揮している」と実感でき、は仕事をする上でのモチベーションに繋がりますね。こうした報告はチームメンバーにも共有するようにしてますし、チームの指揮が高まるきっかけとなります。
風通しがとても良く、アットホームな職場環境だと思います。
年齢や社歴は関係無く、納得感があれば意見を吸い上げてもらえますね。逆に経験を積んでいても、成果を挙げられなければ、淘汰されていくような厳しい環境とも捉えられるかと思います。
また、ベトナムでは社員同士のコミュニケーションを重視した社内イベントをとても大切にしているのが特徴的ですね。会社の周年記念や忘年会はもちろん、毎月誕生月のスタッフを全員でお祝いしています。こうしたイベントを通じて、社員同士の一体感が生まれ、仕事へのモチベーション向上にも繋がっていると感じます。
アジラの強みは「エンジニアのレベルの高さ」にあると思います。
弊社のエンジニアはベトナムのGoogleと言われているFPT出身やベトナムトップ大学出身のエリートエンジニアで構成されています。彼らの多くはアメリカ、イギリス、シンガポール、マレーシア、韓国、日本など様々な国で留学・業務経験を持っていることから、国籍だけでなく多様性があります。そういう技術力の高さが評価されてか、現在ではアジラには10カ国くらいのエンジニアが在籍しており、日々技術力の向上に勤しんでおります。この多様性がアイデアの幅の広さに繋がり、その幅の広さがアジラの技術を支えていると感じますね。
定義のすり合わせをしっかりと行い、思考を言語化することを常に心がけています。
国や環境が異なれば「当たり前」と感じる常識も異なるのは当然です。日本人としての僕と外国人である彼らの常識は異なるということを念頭に、まずは「なぜこの仕事をしなければならないのか」きちんと背景を伝え、しっかりと理解を深め認識合わせをした上で仕事を任せるように心掛けています。
例えば、AI警備システムアジラが検知する「違和感行動(※)」に関しても、私たち日本人とベトナム人では定義する内容に大きな違いが生じることが多々あります。なので、まずは「なぜこの行動が”違和感”なのか」そもそもの認識をすり合わせたり、プロジェクトを進める中で齟齬を感じた場合は話し合いを設け適宜軌道修正をしたりと、常に同じ認識を持ちながら共に仕事をするようにとにかく意識しています。
※違和感行動:喧嘩やふらつき、転倒など通常行動から逸脱した行動のこと
マネジメントの難易度が高い分「意思決定力(決断力)」が格段に上がっている点ですね。多国籍メンバーがいるチームでは、日々多方面から様々な意見が飛び交っていて、その意見をどのようにまとめ方向性を決めるかが非常に大切になります。意見を尊重しつつもリソースは限られているので「今回はこういう理由から、この方向に進めよう」と、本質を見抜き、周りの納得感を得られるような意思決定がスピーディに行えるようになってきました。
また、国籍を超えた多様なバックグラウンドを持つ各メンバーからは、様々な視点の意見や価値観が出てくるため、アイディアの幅が広がる点も多国籍チームならではの良さだなと思います。
入社後、ここベトナムでPMとして本当に多くのことを学ばせていただいています。
今後は実体験を通じて感じた会社の魅力を、登壇などを通じて海外やAIに興味がある方に向けて発信していくというのが挑戦したいことの一つです。またチャンスがあれば、マネジメントではなく、R&Dメンバーの一員として一日中データ分析に従事してみたいですね。
今はベトナムで経験を積んでいますが「海外で働き続けたい」という思いはあるので、別の国でも挑戦してみたいとは思います。キャリアの軸としては同じくAI業界、今までの経験を活かしてPMやデータサイエンス関連で仕事を続けたいと今は考えています。ただ、自分の職種や業種にラベルを貼りすぎずに、その時やりたいと想うことに挑戦し続けたいです。
アジラは今後の社会を大きく変えることのできることができる企業です。また、数倍の速度で成長できる環境でもあります。「グローバルに活躍したい」「裁量権を持ちたい」「IPOを経験したい」「AIに興味がある」「僕の記事に共感した」など、興味を持つ理由は様々だと思いますが、まずはご連絡頂きたくと思います。ご縁があり、一緒に働けることを楽しみにしております。IPOに向けて共に突っ走りましょう。
▼前編はこちら
「AI × 海外就職 × 成長速度」アジラを選ばない理由がない ー新卒3年目のプロダクトマネージャーに聞くー(前編)