2023-12-26
年末年始は、帰省や旅行などで交通量も増えることや初詣や年始イベントの開催で人が多く集まることにより、事件・事故が増えやすい時期でもあります。
こうした繁忙期には警備需要が増加するものの、慢性的な警備員の人手不足により従来の人による警備だけでは24時間安全を確保するのは厳しい状況にあります。
本記事では年末年始に起こりやすい事件・事故、そして予防策としてのAI警備の必要性やメリットについて解説します。
前述した通り、年末年始の休暇シーズンには外出需要が高まることから、各地の観光地や商業施設には多くの人々が訪れ、賑わいます。
一方で、来場者増に伴う混雑や不特定多数が出入りが発生する場所ということもあり、事件事故も起こりやすくなっています。
具体的に人が増えることが原因で起こりやすい事件・事故にはどのようなものがあるのか、解説します。
狭い場所に人が密集すると、時に大規模な群衆事故が発生する可能性があります。
実際に、世界各地ではこれまで悲惨な事件が起きています。
直近では2022年10月末に起きた梨泰院のハロウィンでの雑踏事故、2015年の上海で起きた新年のカウントダウンでの雑踏事故が挙げられます。
また、日本でも過去には2001年7月に兵庫県明石市で起きた「明石歩道橋群集事故」や2021年8月に京都市の亀岡市花火大会で起きた事故などが挙げられます。
年末年始の年越し(カウントダウン)や年始の初詣を楽しもうと観光地などには多くの人が集まり、場合によっては人が密集し群衆事故に繋がる可能性も考えられます。こうした事件に巻き込まれないためには、事前に訪れる場所の避難経路を把握しておく、現地では周囲の人々との距離を一定に保つように努める、状況に応じて速やかに安全な場所に移動するなどの対策が効果的でしょう。
繁忙期の商業施設や観光地では、人が多く密集することや混雑が発生しやすいことから対人トラブルの頻発、最悪なケースの場合暴力事件にまで発展する可能性もある時期でもあります。
混雑する場所ではストレスにより苛立ちを感じやすくなり、些細なことが原因で喧嘩や暴力などのトラブルが起こりやすくなります。事前に混雑が予想される場合は、可能な限り計画的に移動や行動をすることで、過度なストレスや苛立ちを減少させることができるでしょう。
また、混雑時間を避けたりアクセスしやすい道を選ぶ、余裕をもったスケジュールを組んだりすることも有効な手段です。また、他人とのコミュニケーションにおいても穏やかなトーンでの会話や身振り手振りを意識する、相手との誤解を避けるように丁寧なやりとりを心がけるなどおすすめします。
年末年始には人が多く集まる機会が多いため、スリや盗難、置き引きなどに遭う危険性が増えやすい時期でもあります。
特に、繁華街や初詣の神社やお寺など人でごった返す場所では、注意が散漫になりやすいことから人混みに紛れてスリや盗難が発生しやすい傾向にあるため注意が必要です。
また、年末の忘年会や年始の新年会、初詣などでの飲酒により注意不足や防犯意識の低下、深酒による居眠りなどが原因で置き引きにあいやすい時期とも言われています。
混雑した場所では常に周囲を警戒し、注意深く行動することが大切です。加えて、盗難対策として財布や貴重品は内ポケットに入れる、写真撮影をする際は必ずバッグなどの手荷物を離さないようにすることをお勧めします。
多くの人が来場する店舗や商業施設では、転倒や落下事故が起こりやすくなっています。特に、繁忙期である年末年始には、多くの人が来場されるため、さらに事故が起こりやすくなることが親が目を話したすきに子供が手すりや階段から落下する事故が報告されています。
消費者庁の公表資料[*2]によると、店舗・商業施設で発生した事故のうち、7割以上が床滑り・つまずきなどによる転倒事故が発生しているとのことです。特に、年末年始に備え買い物をする機会が増えるこれからの時期に注意喚起を行っています。
過去の事例から、混雑した場所では特に子供の安全に留意する必要があります。また、年末年始の繁忙期には特に施設側の安全対策が求められると言えるでしょう。
*2:消費者庁公表資料「店舗・商業施設で買い物中の転倒事故に注意しましょう ~師走・クリスマス・お正月の買い物は注意して~」(平成28年12月7日)https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/pdf/2017_whitepaper_0005.pdf
年末年始、多くの人が外出することが予想されるため、そのための警備も手厚くする必要がでてきます。しかし、雑踏警備や施設警備といった常駐で人が必要な業務は人手不足に悩まされているのが現状です。
警備業界には未経験の方にとって聞きなれない「雑踏警備」。
雑踏警備とは、人が大勢集まる場所での警備業務のことを指します。行事やお祭りなどのイベント開催時には雑踏警備業務を行う警備員が配置されることが多く、常に注意深く現場を警戒し、いざという時には事件・事故の未然防止に努めるという大切な業務を担っています。
こうした雑踏警備が求められる現場では、多くの人が常に密集しやすいことから、来場者が興奮状態となり予期せぬ行動をとったり、ルールや呼びかけを順守しない人も一定数いることから、冷静な判断や臨機応変力といった高度なスキルを持つ警備員が求められます。
また、雑踏警備は第2号警備業務に区分されており、他警備業務の中でも特に需要が求められている警備のひとつです。しかし、警備業界は慢性的な人手不足が続いており、ニーズが高い雑踏警備においても人が足りない状況が続いています。
このような背景から、安全性を維持しつつ問題解決を図るためには、AIなど最先端技術を活用したDX化推進がカギとなり、注目を集めています。
前述のように、警備業界が抱える課題から繁忙期における雑踏警備を従来の人のみの警備だけで行うのには限界があります。
ニーズが拡大し続ける雑踏警備。限られた人的リソースを活用しつつ警備の質を向上することが求められています。
今回は解決策のひとつとして、私たちに身近な存在である「防犯カメラ」を活用した「AI警備」をご紹介します。
防犯カメラを活用したAI警備により得られるメリットとして、下記の3つが挙げられます。
それぞれどのように改善が図れるのか、詳しくみていきましょう。
従来の人による防犯カメラのモニタリングの場合、モニター台数の多さやヒューマンエラーによる見落としを完全に防ぐことができず、一定の警備の抜け漏れが発生していました。
また、マンパワーが限られていることもあり、トラブルや事件が発生しても気づけないことやタイムリーに対応ができず、事後対応となってしまうケースも少なくありません。
そこで、AIによる映像解析が搭載された防犯カメラを導入した場合、24時間365日モニタリングの実施が可能となるため、抜け漏れのない警備体制を築くことが可能となります。
そして、トラブルが発生した場合はAIが現場の警備員にアラートを発し、人によるタイムリーなトラブル対応が可能となるでしょう。
警備業界は慢性的な人手不足が続いており、業界が抱える大きな課題のひとつです。
人手不足により業務負荷も増え、警備サービスの質自体にも影響を及ぼす可能性が高い状態と言えるでしょう。
AIによる映像解析が搭載された防犯カメラを導入した場合、巡回警備や防犯カメラのモニタリングなどを24時間365日稼働が可能なAIが補うことで、警備の質を維持したまま従来もしくは少ない人員での警備業務が可能となります。
このように、警備DXにより人手不足の補完が期待されます。
そして、将来的にはこうした警備業務の改善が警備コストの削減や警備員の待遇改善にも繋がるでしょう。
近年設置台数が増加傾向にある防犯カメラの活用は、事件事故が起こった後の確認に留まっているのが現状です。
現状の防犯カメラにAI機能を搭載した場合、取得した映像からAIが学習を行い、不審者特有の特徴の割り出しや過去データを元に予測をおこなうことが可能となります。そのため、不審者の察知だけでなく不審な行動や危険な状況を事前に察知することができます。
また、多くの人がつまづく場所やぶつかりトラブルが起こりやすい場所、寄りかかっている吹き抜けの手すりなどは、どの施設や建物でも少なからず存在しているものです。
取得したデータを元にそうした場所をマークアップし事前対策を講じることで、転倒・転落や衝突などの事故を未然に防げます。
このように、過去データを収集して可視化できる体制を整えることで、警備場所におけるリスク管理が最適化できます。
AI警備のメリットは理解できるものの、既存の警備体制の運用に加え新しいシステムの導入はコスト的にハードルが高いと感じる企業様も多いのではないでしょうか?
アジラの提供するAI警備システム「AI Security asilla」導入の場合、今お使いの防犯カメラをそのまま活用できるため初期費用がかからず、コストを抑えた上での質の高い雑踏警備の実現を推進することができます。
警備を依頼する施設側にとっても大きなメリットとなるため、更なる警備の質向上を検討している警備会社の方は、ぜひアジラのAI警備システム「AI Security asilla」をご活用ください。