【大学入学共通テスト直前】キャンパスの安心安全をどう守る?AI警備の活用方法とは

2024-01-09

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コラム

2022年1月に発生した東京大学前・刺傷事件。
大学入試共通テストの受験生ら3名が刃物で刺されたこの事件は、受験生たちをはじめ関係者に衝撃を与えました。
この事件を受けて、各大学そして警視庁を中心に警備体制の構築・強化に努めているものの、慢性的な警備員の人手不足により従来の人による警備だけでは完全な安全を確保するのは厳しい状況にあります。

本記事では、試験会場における警備の重要性から更なるセキュリティ強化・予防策としてのAI警備の必要性について解説します。

大学入学共通テスト会場における警備の重要性

日本では人が多く集まる場所での無差別事件が起きており、不特定多数が多く集まる場所における警備の重要性が高まっています。

実際に起きた事件としては、2008年に起きた秋葉原通り魔事件、2019年の川崎市登戸通り魔事件、2021年の京王線刺傷事件などが挙げられます。また、直近では2024年年始に秋葉原駅の電車内で起きた切りつけ事件などが記憶に新しいでしょう。

心理学の観点から見ると、こうした人が多い場所を選びあえて犯罪を起こすのは、加害者が「破滅願望」や「拡大自殺(自身の自殺に人を巻き込む)」という動機を持つ傾向が強いことが特徴的です。[注1]
こうした背景から、予期できない場所やタイミングで事件事故が発生してしまう可能性があるため、日頃から警備体制を強化しておくことが強く求められています。

また、毎年1月に開催される大学入学共通テストは、受験生を中心とする多くの人が試験会場であるキャンパスに訪れることに加え、試験当日は学生や関係者もテストに集中し、警戒が薄くなりがちになることが考えられます。

実際に2022年には東京大学前・刺傷事件が発生していることから、警察関係者及び各キャンパス運営者を中心に、2度と同様の事件が再発しないよう、更なる警備体制の強化が問われています。

[注1]【心理学部】拡大自殺と無差別大量殺人|関西国際大学
https://www.kuins.ac.jp/news/2022/01/post_448.html

2022年 東大前殺傷事件における当時の状況

大学入学共通テスト会場での警備について考察するうえで、2022年の東大前殺傷事件における当時の状況を振り返ってみましょう。

まず、加害者の方が所持していた凶器は以下の3点です。

● 包丁(刃渡り約12cm)
● 折りたたみ式のこぎり(20cm)
● ナイフ(刃渡り約6cm)


どれも幅を取らず、小さめのバッグに入ってしまうサイズのものです。
加えて可燃性の液体が入ったペットボトルや瓶(3L分)も事件現場に来る途中まで持ってきており、東大前駅構内の数か所でボヤ騒ぎを起こしていました。
事件後の供述では駅構内に加えて電車内でも放火する意思があったとのことですが、それだけでなく人に対して直接火を放った可能性も考えられます。

事件発生は午前8時半ごろで、試験開始の1時間前に到着しようとしていた受験生も多かったことでしょう。
加害者は当時17歳の男子高校生であったため、その時間帯に東京大学前にいても全く不自然ではありません。

また当日の警備員の人数や配置、防犯カメラの台数や設置箇所についてですが、東京大学の公式サイトでは以下のように記載されています。

安田講堂警備室では、正門、赤門、弥生門、農正門での立哨、巡視車両および徒歩による巡回、防犯カメラによる不審者等の監視を行っております。また、建物内はそれぞれの建物の管理部局で警備を実施しています。
引用元:構内の防犯対策など | 東京大学
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/students/campus-life/h13_06_01.html


上記内容から東京大学弥生キャンパスの農学部正門前は、想定される防犯対策の範囲内であることが伺えます。
従来の警備に加えて、大学入学共通テスト当日で多くの人が集まることから警備員を増員していたため、十分な警備体制がなされていたと考えられます。

ではここまでを踏まえて、警備における課題点を考えてみましょう。

当時の状況から考察する課題点

警備員の人数や配置、防犯カメラの台数や設置箇所といった警備体制が十全であったと仮定した場合、残る課題点として以下の二点が挙げられます。

● 手荷物の中に収まる複数の凶器を発見できなかったこと
● 加害者の外見がその場に馴染んでおり疑えなかったこと

一つ目については、入場時であれば手荷物検査によって対策ができます。
しかし本件のように、大学構内に入る前の路上で起こった事件の場合は、対策を講じることは難しいでしょう。
また二つ目についても、当日大勢いた受験生の中に紛れてしまっては発見が困難です。とくに加害者は学生であったため、当日の雰囲気に馴染んでいては予兆を検知することも難しかったと推察できます。

事件を未然に防ぐためには何が必要だったのか

上述した二点の課題を解決するためには、危険行為を企てている人物であることを事前に検知・牽制しなければなりません。
具体的な方法としては不審者によくみられる行動パターンのチェックや、荷物・衣服といった外見に出る些細な違和感に対してアンテナを張り、該当した人には警備員から声掛けをおこなうなどが挙げられます。

ただしその方法も、大勢の受験生のなかに紛れている状況では一人ひとりを目視することがそもそも難しいため、課題を完全に解消できるとはいえないでしょう。また、多くの受験生が試験前でナイーブな心理状態であるため、勘違いを恐れて警備員が声掛けできないという可能性も考えられます。

よって重要となるのは、「目視以外の方法による網羅的な監視」に加えて、当日に集まる大多数の行動を統計的に分析したうえでの「確度の高い違和感検知」の二点です。

このような背景から、会場の安全性を維持しつつ課題解決を図る手段として、AIなど最先端技術の活用がカギとなり、注目を集めています。

アジラが展開するAI警備システム『AI Security asilla』は、その二点の課題を解消する機能が充実しています。

『AI Security asilla』は違和感を検知して犯罪を未然に防ぐ

前述のように、大学入学共通テスト会場における雑踏警備を従来の人のみの警備だけで行うのには限界があります。そのため、限られた人的リソースを活用しつつ警備の質を向上することが求められています。

警察当局では防犯対策強化を目的にAIをはじめとする先端技術活用への取り組みが進んでいます。中でも、防犯対策の一助になりえるものとして、AI機能を搭載したAIカメラにも注目が集まりつつあります。

AI警備システム『AI Security asilla(以下「asilla」)』は2022年1月末のリリース以来、大型複合施設や商業施設を中心に、オフィスビル、医療介護施設、大学キャンパス、駅やインフラなど様々な施設の利用ニーズが急増しています。

世界トップクラスの行動認識AIを採用した『asilla』は、人の動きに対する検知精度が高く、施設内に設定した侵入禁止エリアに人が入った場合、早期検知が可能です。既存の防犯カメラの活用範囲を広げて、強固なセキュリティ体制を構築し、警備員との効率的な連携により、施設全体のセキュリティレベル向上に寄与しています。

ここでは、行動認識AIを活用したAI警備システム『asilla』でどんなことが出来るのか、解説いたします。

【活用方法①】キャンパス内における不審者の迷惑行動を検知

例えば、キャンパス内で殴るなどの暴力行為などが発生した場合、AIは学習した通常行動を元に「暴力」を逸脱した動きとして数秒で「迷惑行動」として検知することが可能です。

【活用方法②】キャンパス内における不審者の侵入を検知

キャンパス内の立ち入り禁止エリアに人が侵入した場合、AIが即時に検知し、瞬時に警備員など関係者にアラートをあげます。
万が一外部からの不審者が侵入した場合も、周辺をうろうろする、様子をうかがうといった通常には発生しない行動を検知することで、何かしら行動を起こす前に不審者の検知も可能です。
このような行動の早期発見により、事件事故の未然防止に繋がることが期待されます。

【活用方法③】キャンパス内における違和感行動を検知

『asilla』は、防犯カメラの映像をAIが自律的に学習します。
それにより映像をリアルタイムで分析し、普段の行動パターンと比較して異常な動きを検知します。

例えば、あるカメラ映像内で通常時には発生しない行動が検知された場合、「違和感行動」として、関係者や警備員にアラートがおくられます。これにより、人間が見逃しやすい事件や事故も迅速に発見できます。
このように事故や事件の前兆を検知することで、より効果的な防犯対策の実現も期待されます。

◆キャンパスの更なる警備強化にはAI警備システム「AI Security asilla」を!
〜防犯カメラの映像×AIを活用した次世代の『AI警備』〜

アジラのAI警備は既存のカメラをそのまま活用できるため、新たな投資や手間など負担なく、AI警備の導入を行うことが出来ます。
そして、警備員の負担を軽減しつつ、AIによる24時間365日の徹底したサポートにより、抜け漏れない高品質の警備の提供を行うことが可能となります。

キャンパスにおける警備品質の更なる向上のためにも、ぜひAI警備導入をご検討してみてはいかがでしょうか?

>>AI Security asillaをもっと知る<<

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